2026年6月28日主日礼拝「何の権威で、誰の名前で」

使徒言行録4章5節22節

5節 次の日、議員、長老、律法学者たちがエルサレムに集まった。
6節 大祭司アンナスとカイアファとヨハネとアレクサンドロと大祭司一族が集まった。
7節 そして、使徒たちを真ん中に立たせて、「お前たちは何の権威によって、だれの名によってああいうことをしたのか」と尋問した。
8節 そのとき、ペトロは聖霊に満たされて言った。「民の議員、また長老の方々、
9節 今日わたしたちが取り調べを受けているのは、病人に対する善い行いと、その人が何によっていやされたかということについてであるならば、
10節 あなたがたもイスラエルの民全体も知っていただきたい。この人が良くなって、皆さんの前に立っているのは、あなたがたが十字架につけて殺し、神が死者の中から復活させられたあのナザレの人、イエス・キリストの名によるものです。
11節 この方こそ、/『あなたがた家を建てる者に捨てられたが、/隅の親石となった石』/です。
12節 ほかのだれによっても、救いは得られません。わたしたちが救われるべき名は、天下にこの名のほか、人間には与えられていないのです。」
13節 議員や他の者たちは、ペトロとヨハネの大胆な態度を見、しかも二人が無学な普通の人であることを知って驚き、また、イエスと一緒にいた者であるということも分かった。
14節 しかし、足をいやしていただいた人がそばに立っているのを見ては、ひと言も言い返せなかった。
15節 そこで、二人に議場を去るように命じてから、相談して、
16節 言った。「あの者たちをどうしたらよいだろう。彼らが行った目覚ましいしるしは、エルサレムに住むすべての人に知れ渡っており、それを否定することはできない。
17節 しかし、このことがこれ以上民衆の間に広まらないように、今後あの名によってだれにも話すなと脅しておこう。」
18節 そして、二人を呼び戻し、決してイエスの名によって話したり、教えたりしないようにと命令した。
19節 しかし、ペトロとヨハネは答えた。「神に従わないであなたがたに従うことが、神の前に正しいかどうか、考えてください。
20節 わたしたちは、見たことや聞いたことを話さないではいられないのです。」
21節 議員や他の者たちは、二人を更に脅してから釈放した。皆の者がこの出来事について神を賛美していたので、民衆を恐れて、どう処罰してよいか分からなかったからである。
22節 このしるしによっていやしていただいた人は、四十歳を過ぎていた。
『聖書 新共同訳』©︎1987,1988共同訳聖書実行委員会 日本聖書協会

 情報があふれている今の時代、目の前のニュースが真実なのか、それともフェイクなのか、見分けるのは簡単ではありません。その判断基準として、「誰が語っているのか」「信頼できる根拠があるのか」が問われます。専門家のお墨付きはあるのか、どこの学校で学んだのか、どのような肩書きを持ち、誰の推薦を受けているのか。私たちは知らず知らずのうちに、「誰が後ろについているか」を気にしているのではないでしょうか。
 二千年前も同じでした。生まれつき歩けなかった人が癒やされ、多くの人々が驚く中で、宗教指導者たちは使徒たちに向かって、「何の権威で、誰の名前でこんなことをしたのか」と尋ねます。当時、ローマ帝国の支配下にあったイスラエルでは、宗教指導者たちもローマの顔色をうかがわざるを得ませんでした。だからこそ、「誰が後ろについているのか」と問いただしたのです。ペトロは、「イエス・キリストの名による」と大胆に答えます。このイエスこそ、人々から拒まれ、十字架につけられたお方でした。それにもかかわらず、神はこのイエスを死者の中から復活させ、救いの土台としてくださったのです。私たちも、世間の評価や肩書き、人の権威を頼りにしてしまいがちです。しかし、それらは時や場所と共に移り変わるものです。一方、復活のイエス・キリストは決して揺らぐことのない救いの土台です。そしてペトロは、「この方以外には、だれによっても救いはありません」と語ります。これは他者の信仰を否定するための言葉ではなく、「私を罪と絶望から救い出し、倒れていた私を立ち上がらせてくださった救い主は、イエス・キリストただお一人です」という、ペトロ自身の喜びに満ちた信仰の告白なのです。主は今日も私たち一人ひとりを支え、癒やしと希望を与え、確かな土台の上を歩む人生へと導いてくださいます。

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