2026年4月19日主日礼拝「恐れや疑いの真ん中に」

ヨハネによる福音書20章19節~29節

20:19 その日、すなわち週の初めの日の夕方、弟子たちはユダヤ人を恐れて、自分たちのいる家の戸に鍵をかけていた。そこへ、イエスが来て真ん中に立ち、「あなたがたに平和があるように」と言われた。
20:20 そう言って、手とわき腹とをお見せになった。弟子たちは、主を見て喜んだ。
20:21 イエスは重ねて言われた。「あなたがたに平和があるように。父がわたしをお遣わしになったように、わたしもあなたがたを遣わす。」
20:22 そう言ってから、彼らに息を吹きかけて言われた。「聖霊を受けなさい。
20:23 だれの罪でも、あなたがたが赦せば、その罪は赦される。だれの罪でも、あなたがたが赦さなければ、赦されないまま残る。」
20:24 十二人の一人でディディモと呼ばれるトマスは、イエスが来られたとき、彼らと一緒にいなかった。
20:25 そこで、ほかの弟子たちが、「わたしたちは主を見た」と言うと、トマスは言った。「あの方の手に釘の跡を見、この指を釘跡に入れてみなければ、また、この手をそのわき腹に入れてみなければ、わたしは決して信じない。」
20:26 さて八日の後、弟子たちはまた家の中におり、トマスも一緒にいた。戸にはみな鍵がかけてあったのに、イエスが来て真ん中に立ち、「あなたがたに平和がある ように」と言われた。
20:27 それから、トマスに言われた。「あなたの指をここに当てて、わたしの手を見なさい。また、あなたの手を伸ばし、わたしのわき腹に入れなさい。信じない者で はなく、信じる者になりなさい。」
20:28 トマスは答えて、「わたしの主、わたしの神よ」と言った。
20:29 イエスはトマスに言われた。「わたしを見たから信じたのか。見ないのに信じる人は、幸いである。」
『聖書 新共同訳』©︎1987,1988共同訳聖書実行委員会 日本聖書協会

 師であるイエスが十字架刑となり、弟子たちは自分たちまで逮捕されるのではないかという恐れと不安の中、家中に鍵をかけて身を潜めていました。かつては「命を懸けて従います」と言っていた弟子たちも、危機的状況を前に心が折れてしまったのです。私たちもまた状況が悪くなる時、周りの目を恐れて心を閉ざしてしまうことがあるのではないでしょうか。そのような弟子たちのもとに、復活のイエスは来られました。閉ざされた扉を越えて、彼らの真ん中に立ち、「平和があるように」と語られたのです。恐れの中で行き場を失った人々に、まず主にある平和を分かち合われました。復活の主と出会った弟子たちは、大きな喜びに満たされたことでしょう。死という決定的な別れを乗り越えて再会できたのですから。しかし、その場にいなかった弟子の一人であるトマスは疑いを抱きます。「私は主に触れなければ信じられない」と言うほどに、彼の心は深い悲しみに沈んでいました。しかし主は、そのトマスのためにも再び弟子たちの真ん中に来られたのです。そして、生々しい傷跡を示されました。それはただの傷ではなく、人の痛みと苦しみを通られたしるしでした。イエスは弟子たちの疑いを責めるのではなく、「あなたの痛みを私は知っている」と語りかけるように、寄り添われたのです。

 主は「父がわたしを遣わされたように、わたしもあなたがたを遣わす」と語られました。平和をもたらすために来られた主によって、今度は私たちがこの世界へと平和を分かち合う者として遣わされていきます。そして主は、弟子たちに聖霊の息吹を与え、主のいのちに生きる者とされました。恐れや疑いの真ん中にまで来られる主は、今も私たちに平和を宣言してくださいます。閉ざされた心の中にも入って来てくださる主が、今も共におられます。あなたの心のどこに恐れや疑いがあるでしょうか。そのただ中にこそ主は来てくださり、 「平和があるように」と語りかけておられます。その主のいのちに生かされながら、それぞれの場所へと歩み出してまいりましょう。

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